「森林を語る」第2回 日本環境教育フォーラム

確実に高まっている環境教育への関心

自然学校を開催し、子どもたちと紙すき体験

自然学校を開催し、子どもたちと紙すき体験

私どもの組織は、今年で二十周年を迎えました。全国から環境教育に関心を持っている方々を集め、「清里フォーラム」を開催したのが一九八七年のこと。この時は、環境教育のための人材育成や問題意識の共有などを行いました。当初は年に一度、三年間の開催予定でしたが、国や都道府県、市町村、NGOなど、参加者はどんどん増え、一九九二年に任意団体として活動をスタート。一九九七年には、環境省の認可団体となりました。

日本環境教育フォーラムは、三つの活動を柱にしています。まずは自然学校の普及。自然学校とは自然体験型の環境教育、つまり自然体験活動を通して学び、環境問題をどう解決していくのかを考える場です。そのための指導者を育成し、指導者を育成するプログラムや教材を作成し、自然学校の普及に努めています。

今年2月に高知県で開催された 〈市民のための環境公開講座〉

今年2月に高知県で開催された 〈市民のための環境公開講座〉

二つ目は環境教育の普及です。近年、企業が盛んに行っているCSR活動への協力をはじめ、みなさんに環境教育について提唱していきたいと考えています。代表的なものは、組織発足時から企業と共催で実施している「市民のための環境公開講座」。市民が環境問題について正しく理解、認識するために、開催している講座です。また製紙会社などの企業が所有する、広大な社有林をどう活用するか、企業に対して森林の管理方法や木材の利用法、森林を使った地域との交流などを提案することも活動の一つです。

三つ目は国際関係事業。東南アジア、特に日本や中国、韓国の環境教育に関わる方との人材交流、情報の共有化が挙げられます。 近年、余暇を利用して森林と触れあう機会は確実に増え、環境問題に対する関心も大きな高まりを見せています。でも、どうしてもボランティア活動から逸脱していない部分がある。環境教育は重要な問題です。私たちは〝環境教育のコンサルタント〟としてそれを生業にし、多くの方々に情報や知識等を発信していく役目があると思います。

人々は森林と共存する生活に新しい価値を見出している

東アジアの環境教育に携わる方を集めて、ワークショップを開催

東アジアの環境教育に携わる方を集めて、ワークショップを開催

美しい森林づくりもそうですが、環境問題の解決は、特定の人だけが努力すればいいものではありません。行政や企業、NGO団体などが一緒になって、どういう取り組みを行うべきかを考える。そういう動きがなければ解決できない問題です。例えば、森林ボランティアやボーイスカウト、ネイチャーゲームなど、それぞれの分野に精通した指導者はいても、森林をどう育てて利用するかを考えた時、それらの分野をつなぎ、方向性を示す人はいないのです。幸いにも、私たちには今まで他の分野の方々と分け隔てなく活動してきた経緯があります。言うなれば、横のつなぎ役。その経緯を生かし、いろいろな立場の方々と森林の保全と普及について考えていきたいです。

さまざまな個人や団体をつなぐ役割を担います。

社団法人 日本環境教育フォーラム

http://www.jeef.or.jp/
1987 年、環境教育に取り組む人々を集めた第1回清里フォーラムを開催。1997年には環境省所管となり、社団法人 日本環境教育フォーラム発足。行政や企業、NGO 団体など広い分野との交流や協力を進めながら、環境教育の普及、自然学校の普及、途上国の環境教育支援を柱に、さまざまな活動を展開している。