1970年代後半から1980年代にかけて、焼畑移動耕作の拡大や家畜の過放牧、薪炭材や輸出用の用材丸太の過剰採取、森林火災等によって、熱帯林は急激に減少・劣化し、国際的な問題として認識されるようになりました。
こうしたことから、熱帯雨林の急激な減少とともに酸性雨等による森林の減少・劣化に対処するために、国連は1985年を「国際森林年」と定め、国際食糧農業機関(FAO)が中心となって地球規模での普及啓発活動を展開しました。
また、同年には、熱帯林の保全及び持続可能な経営、利用を推進するために、FAOが「熱帯林行動計画」(TFAP)を採択し、多くの開発途上国において取組が進められるとともに、環境協定としての側面を併せ持った国際商品協定として「国際熱帯木材協定」(ITTA)が発効するなど、国際的な枠組みが複数創設されました。