「2011国際森林年」は2011年度をもって終了いたしました。
小規模のオフィスや団体から大企業まで、どのような組織でもカンタンに参加できる、いろいろな活動があります。それが、具体的な「4つのアクション」。森を大切に育み、次の世代へと繋げるために企業単位でできる、ちょっとした日々の行動です。
組織として実際に森を訪れて体験したり資料で学習する、オフィスで国産材を積極的に利用する、直接的または間接的に森の維持・再生を支援したり、森で生活を営む人を組織として支援するなど、さまざまな関わり方があります。そして、これらの企業ができる4つのアクション、森に「ふれる」「つかう」「ささえる」「暮らす」という具体的な行動は、そのまま個人でできる行動とも深く関係します。
できる範囲で、できることから。
どの職場でもすぐ参加できる、ちょっとした活動が少しずつ広がっていくことで、やがて大きな力となります。森の恵みを収穫して上手に使い、植えて、育てていく…この森づくりの循環を再生させることが、森林を守ることに繋がっていきます。地球温暖化や環境破壊など、世界規模の課題も、解決の1つのヒントは、職場の身近な森にあるのかもしれません。
企業や組織として、従業員が身近な森へ足を運ぶきっかけを用意することから、森づくりに関わってみましょう。最近では、従業員の健康と心のケアに「森林セラピー」が取り入れられる動きもあります。また「ワーク・ライフ・バランス」の一環として、自然観察会やレクリエーション、エコツアーなど、従業員が地域活動へ参加することを奨励することで、森林と自社の関係を社会的に認識することができます。
組織とそこで働く個人、そのどちらも、地域の自然から離れては存在できません。身近な森が、地球という大きな環境に繋がっています。
文具や家具、雑貨や販促物に木を使うのは、どんなオフィスでもできるカンタンなアクションの1つ。国産の木材と、木を育てる途中で出る間伐材からは、机やテーブル、棚以外にも、トレイやペンなど、いろいろな製品が作られています。日本の気候風土に合った木を使えば、温もりのある快適な仕事環境になるだけでなく、「森づくりの循環」にもなるのです。
また、木材に触れる・創る・生活への関わりを知る活動は、豊かな暮らし、社会、そして森づくりに貢献する従業員教育の1つにもなっています。
企業や団体、学校などがそれぞれの立場で、森林を所有している人たちと協力して森づくりを支援するのも、企業の大事な役割。都市で生活する人たちと山村・農村の人たちとの交流や地域づくりのきっかけとして、ボランティアやNPOの活動に従業員が参加することを支援してはいかがでしょうか?
また、寄付は、活動に直接関わらなくても簡単にできる貢献の一つです。寄付という形を通じて、企業や団体が気軽に身近な地域のさまざまな森づくりを支援できる、「緑の募金」も広まっています。