企業の「4つのアクション」

参加したり、支える人を支えたり

大事にするには、ちゃんと使おう 水源地の森や里山の手入れは、行政や林業農家、森林所有者などに依存するだけでは限りがあります。森は私たちの共通財産と考え、企業や団体がそれぞれの立場で可能な方法で参加・協力することが求められています。
森林ボランティア団体数は、2009年度には2,677団体になり、12年間で約10倍に増加しました。地域グループや学校などと同じように、企業や団体、労働組合として参加できる機会も増えています。企業や団体、学校がそれぞれの立場で、国や地方自治体、森林所有者などと協力して森づくりを支援することができます。従業員がNPOやボランティア活動に参加するのを支援することも、有効な手段です。
また、森づくりに直接関わることができなくても、簡単にできる寄付も立派な一つの貢献です。「緑の募金」は、環境分野では日本で唯一の法制化された募金活動として、名実ともに日本が地球環境保全に貢献している、国民運動の仕組みとして定着しつつあります。

ボランティア活動が貴重な従業員教育に

東日本大震災や阪神・淡路大震災を経験した日本人のボランティア活動に対する意識は、ここ十数年で最も高まっています。従業員の参加を、積極的に後押しする企業もあります。
森づくりについてもボランティア活動は非常に重要で、今日では国民の約半数が森林ボランティア活動への参加に関心を持っているようです。森林ボランティア活動の目的は、身近な森林の整備・保全、地域づくりと山村と都市の交流、環境教育など、多様性に富んでいます。直接、企業が森の手入れを行って環境保全を図るだけでなく、森づくりを従業員教育の一環として行ったり、農山村の地域住民と都市住民の交流や地域づくりのきっかけとして活用するなど、さまざまな企業活動へと広がっています。
このように、企業が積極的に参加するメリットは、決して少なくありません。行政やNPOによる一般公募型の森林ボランティア活動やイベント、森づくり技術講座や森林ボランティア・リーダー養成講座が開催されています。

参加しよう!森林ボランティア サイトへ

「企業の森づくり」は、企業自身の価値づくり

「企業の森づくり」は、企業自身の価値づくり

日本が目指している6%の温室効果ガスの削減目標を達成するためには、社会的責任(CSR)ある行動として、たくさんの企業が行政や地域の森林組合、NPOなどのサポートを得ながら「企業の森づくり」への参加することが求められています。
(社)国土緑化推進機構では、森づくりに興味や関心を持つ企業を対象にいろいろな情報を提供したり、活動計画を立案、森づくりによる二酸化炭素の吸収・固定量などの環境貢献活動を評価することで、「企業の森づくり」をサポートしています。
この機構が大企業を対象に行った「「企業の森づくり」に係わるアンケート調査結果(平成21年)」によれば、9割以上の企業が興味や関心を抱いている結果が出ました。これまでに実施したことのある「企業の森づくり」としては、「自社敷地(オフィス・工場等)の緑化・管理」(37.3%)、「森づくり活動を行う NPO 等への支援・寄付」(29.1%)、「借受林の保護・保全」(26.8%)がベスト3でした。また、強い関心を持っている企業は、「地球温暖化防止に貢献する働き」と「貴重な野生動植物の生息の場としての働き」だけでなく、「自然に親しみ、森林を学ぶ等教育の場としての働き」や「心身の癒し等レクリェーションの場を提供する働き」など、さまざまな期待を寄せていることが分かりました。
「企業の森づくり」への取り組みは、森を再生させることに直接繋がるだけでなく、企業のCSRレポートなど評価報告書を通じて、企業価値にも直結しています。

企業の森づくり(国土緑化推進機構) サイトへ

支える人を支える募金活動

「緑の募金」は、どんな企業でも気軽に森づくりに参加できる仕組みです。店頭や職場での寄付、商品売上げなどからの募金というボランティア活動を通じて、企業やNPO・ボランティア団体や学校が行う、身近な地域や国内外のさまざまな森の植林や下草刈り、間伐や、子どもたちへの森林環境教育などを応援することができます。 企業は、「協力団体」として募金の環を広げる活動をしたり、商品の売り上げの一部を「緑の募金」に寄付する協賛商品を企画・開発するなど、「CRM(Cause Related Marketing:社会貢献マーケティング)」の場としても参加できます。
募金活動は、社会問題の解決と同時に、自社ブランドの認知や売上アップ、商品の差別化にも繋がり、企業にとって非常に大きなメリットが得られます。

緑の募金 サイトへ