
FIT制度(再生可能エネルギー固定価格買取制度)導入後、林地残材等の未利用木質資源を有効活用する方策として木質バイオマス発電への社会的関心は高まりを見せています。その一方で、水源涵養や防災機能など、日本の国土における森林の多面的機能を発揮・維持させる役割を担う山村地域は過疎高齢化等の課題を抱え、新たな産業、暮らし方の模索が続いています。
森林資源は、適切に活用することでマテリアル利用とともに持続可能なエネルギー源として山村の振興と流域環境の保全に寄与する可能性を持っています。木質バイオマス発電で注目を集めている今こそ、森林資源の活用を通じた山村の振興について知恵を集めるときだと考えます。
本シンポジウムでは、農山村支援センターが平成25年度に受けた林野庁補助事業「平成25年度森林資源総合利用指針策定事業」での調査状況をふまえ、専門家と実践者からの提案により、木質バイオマスの総合的な利用と森林・林業、山村振興について意見交換を行います。