名古屋林業土木協会荘川支部では、飛騨森林管理署管内にある「山中山ミズバショウ植物群落保護林」でニホンジカ等の侵入防止のための電気柵設置作業に協力しました。
同地区は、岐阜県の天然記念物「山中峠ミズバショウ群落」にも指定されるような見事な群落でした。しかし、2006年以降、野生動物の被害を受け群落は衰退してしまいました。2010年に自動撮影装置を用いた調査により、ニホンジカとイノシシが湿原に侵入することが確認されたことから、この時期(6月上旬から11月上旬)に電気柵を設置し、ニホンジカ等による被害を防ぎ、ミズバショウ群落の回復を目指すため、2011年から毎年、地元の寺河戸町内会、飛騨森林管理署、岐阜大学、高山市が連携して保全活動を続けています。
今年は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で岐阜大学からの参加が危ぶまれたため、毎年、森林・林業社会貢献活動に取り組んでいる地元の荘川支部へ協力依頼があり活動に協力することになりました。
当日は、飛騨森林管理署、岐阜大学、地元町内会、高山市の関係者と当協会会員10名の総勢30名を超える皆さんが参加され、ミズバショウが群生している湿地(0.42ha)の周囲約400mに渡って作業が行われ、柵設置箇所の雑草等を刈り払った後、支柱を立て電線を5段設置しました。
この活動により、減少傾向にあったミズバショウも徐々に回復しているとのことです。