私達「剪定屋空」の主な仕事内容は、樹木の剪定や伐採です。
剪定した枝や、伐採した樹木はリサイクルセンターへ持ち込み、ウッドチップや堆肥に生まれ変わり活用されています。
しかし、立ち上げ当初から、剪定した枝や伐採した樹木を自分たちの手で何か活用出来る方法はないか、日々模索しておりました。
大人から次世代の子供たち、幅広い年代の方々に、少しでも樹木に興味を持ってほしい、触れて感じてもらいたい、そんな想いがあったからです。
なぜそんな想いがあったのか、それは私が幼少の頃のことです。
住まいは都心部でしたが、祖父が大工仕事をしており、暮らしの中に木の匂いが立ち込め、カンナやノコギリいろいろな道具の音が聞こえ、触れさせてもらい「木」というものをとても身近に感じていました。
庭は、子供の頃の私には「小さな森」に見え、河川敷の草原の中で昆虫を追いかけ回し、畑では泥んこになって遊んでいました。五感で「自然」や「木」というものを感じていた中で、私は「木」や「自然」がいろいろな事を教えてくれたと確信しており、社会に出た今でもその経験がとても役に立っているように感じます。
長い年月をかけて木は成長し森となり、そこで育まれた水は川を流れ海に注いでいます。
私たちは自然の恩恵を受けて、自然とともに暮らしていることを自覚し、
「木を使うことと、環境を守ることがつながっている」
ということをしっかりと理解する必要があります。
まだ木のこと、山のこと、をきちんと知っている大人がいる間に「木育」を広めて後世に伝えていくことが今こそ必要と感じます。
自然の中で遊ぶ原体験や、木を使ったものづくりを通し「木」というものを体感することで、木の良さや、自然の大事さ大切さがとても理解できると思います。
「木」や「自然」に触れながら身につく知識があることで、将来の自然災害の抑制にもつながっていくと思います。
剪定屋空では、お庭にお伺いした際にお子様に伐採や枝打ちなどで出た樹木をコースターにしてお届けしています。 まだまだ、小さな事ですが少しでも多くの子供達が木に触れてもらえる機会をつくっていきたく思います。