□ 椎野潤ブログ(伊佐研究会第11回) サザエさん森へ行く 植樹ツアーin秩父2023
今秋令和5年10月28日(土)、海と山を結ぶ電車で行く森づくり「サザエさん森へ行く植樹ツアーin秩父2023」が開催されることが決定いたしました。主催は「サザエさん森へ行く事務局」で一般社団法人ウッドデザイン協会と当社伊佐ホームズ株式会社で構成される形になります。
背景は以前の椎野ブログ(伊佐研究会第八回)「サザエさん森へ行く」で記載した通りですが、その詳細が固まってきました。https://shinrinrenketsu.jp/siinoblog/?p=863
当社が懸け橋となり、林野庁における普及啓発活動に、長谷川町子の国民的漫画「サザエさん」のキャラクターを運用するということで、今年の3月に林野庁と一般財団法人長谷川町子美術館の間で調印が交わされました。せっかくのこの連携を国民皆が楽しくワクワクする期待感をもって、また日本の森林における社会課題を広くしってもらえるように関わることができるイベントをくろうと企画し各方面にお声がけして参り、正式に開催することが決定いたしました。
日本家族を代表するサザエさんと磯野家のみんなは、高齢者から子どもたちまで親しまれている稀有な存在です。サザエさん一家は、街に住む都市生活者である一方、その名前が象徴するように、『海』に関係の深いイメージがあります。その町の家族が、今度は、特別列車に乗って、私たち国民と一緒に『森』に向かいます。
ツアー概要は次の通りです。
【サザエさん号】
今回は、西武鉄道始め鉄道会社の協力を得て、「海の町」横浜を出発して「森の町」秩父までの直通列車<S−TRAIN>の3車両を貸し切り車両として特別編成いたします。横浜から秩父まで、このサザエさん号に乗っての楽しい家族の植樹体験の旅。参加者は、横浜、自由が丘、渋谷(予定)などの最寄りの駅から乗車します。
【植樹体験】
終点の西武秩父駅より、バスに乗り換えて一路植樹地へ。標高700メートルの平坦な地で、先生の指導をいただきながら30年も経つと立派な広葉樹林に成長するよう、家族一同が協力しての植樹を体験。「サザエさんの森」完成の一歩に参加していただきます。
【森や木を知る】
植樹以外にも、森に親しみ木と馴染んでいただく貴重な機会として、自然観察や、製材所見学など楽しく学ぶイベントについて現在、東京農業大学の先生たちも交えて計画中 です。
価格は有料で大人4000円、子供2000円(6歳以上12歳未満)と計画しております。
■主催:サザエさん森へ行く植樹ツアーin秩父2023事務局(一般社団法人ウッドデザイン協会、伊佐ホームズ株式会社)
■後援:林野庁・秩父市
■特別協力:長谷川町子美術館、株式会社フジテレビジョン、株式会社エイケン
■協力:西武鉄道株式会社、東急電鉄株式会社、三井住友トラストクラブ株式会社、桜新町商店街振興組合
■植樹助成:公益社団法人国土緑化推進機構
■植樹実施:秩父FOREST
■植樹実施協力:秩父広域森林組合
■監修:東京農業大学
この度の東京(横浜〜秩父)でのイベント実施を参考として、同一コンセプトのもと各自治体単位で官民一体の、地元密着型のツアーを企画して、主催団体(ウッドデザイン協会)のもと、地元実行員会を組織して、全国展開し、日本の森林がひろく活気づくように推進して参ります。またサザエさんのキャラクターとこの活動を通し、日本の家族文化を豊かにすることにも結び付けていくように期待致します。
☆まとめ 「塾頭の一言」 本郷浩二
日本は工業先進国で人口稠密な国でありながら、国土における森林の割合が67%を超える「森の国」と言ってよいと思います。それは、森林が山地に存在するということに理由があります。山地以外の平坦な、あるいは傾斜の緩い土地は、農地、工場等産業用地、居住地(いわゆる人口が密集した街)として利用されてきましたが、山地は、そのどれにも適さず、造成されたり果樹園といった利用で農地や産業用地になっているわずかの面積を除けば、森林として維持されて来たのです。木材はその森林からの授かりものです。
普段、街に住む都市住民には、居住地から離れた山や森は日常生活とは切り離れてしまった縁のない場所になってしまっています。このため、「森の国」、「木の国」に生きていながら、森のことや森に生える木のことに関心を持つこともなくなってきています。街の居住地に近い森は里山として昔の農業集落の生活がわかる場所としての学びやレクリエーションの場として利用されていますが、その奥の森、いわゆる奥山は行ったこともない、見たこともないということになりがちですし、日本の森やそこに生活される方を意識するのはごくごく限られた機会になりがちです。
サザエさん一家といっしょに、街に住まわれている方たちをその奥山にお連れして森や木にふれあい、苗木を植え、そして森を利用して住まわれてきた方々を感じる機会を持つことで、我が国にっぽんを「森の国」、「木の国」であることに気づき、森に関心を持ち、国産木材を使ってくださる国民になってもらわなければなりません。ぜひ、この取組を国民に広めてくださるようにお願いいたします。