岐阜県高山市荘川町にある「荘川桜」は、御母衣ダム建設に伴い湖底に沈む運命にあった老桜を、水没移住する住民の心のよりどころとして、大きな困難を越えて移植された桜で、その物語はNHKのプロジェクトXや映画「さくら」などで多く伝えられているところです。
(社)名古屋林業土木協会荘川支部(小坂勝美支部長)では、昨年からグリーンウェイブとして全国に植樹の輪が拡がる荘川桜2世の記念植樹を計画、今回、中部森林管理局飛騨森林管理署(高山市:清水信之署長)、高山市(國島芳明(くにしま みちひろ)市長)の後援も頂き、記念植樹を地元「町屋子ども会」のみなさんと実施しました。
当日は子供さん12名を含め37名が参加。主催者として杉之下豊さんの進行で進められ、飛騨森林管理署からは日置順昭流域管理調整官からグリーンウェイブ2012の目的として生物多様性のお話などを紙芝居ふうに子どもたちに話していただき、子どもたちはくいいるように話しを聞いていました。(写真)また、荘川桜のお話を湖底に沈む前の桜とともに遊んだ思い出がある森利之さんから話していただきました。
記念植樹は高山市から提供頂いた荘川桜2世(アズマヒガンザクラ)6本をみんなで植樹。とはいっても樹高が4mと大きく、子どもたちはお父さんやお母さんと協力し植えられた桜の木の根元に土を入れたり水やりをしました。(写真)
植樹後は参加した子どもたちが桜を支える支柱に「みんなで大きく育ってね」など、思い思いの言葉をマジックで書き、今日の思い出にしました。
記念植樹を終え参加されたかたからは「連休を利用して東京から娘の嫁ぎ先の荘川へ遊びに来ていたら、思わぬ行事に参加できいい思い出ができました」といった言葉や、その日の夕方には進行役をした杉之下豊さんの家に参加した子供さんから「今日は楽しかった、ありがとう」と 電話があるなど、思い出に残る記念植樹となりました。
今年は温かいところとちがい、ここ荘川ではいつもの年より桜の開花が早く、ダム湖畔にある2本の荘川桜はこの日一気に満開に。今回植えた荘川桜2世は大きさからも「来年には花が咲くかもしれない」などといった声も聞かれ、支柱への思い出の言葉とともに「来年が楽しみ」な記念植樹となりました。た。