名古屋林業土木協会神岡支部(加藤勝 支部長)では2010年9月に飛騨山脈(北アルプス)の飛騨側登山道のひとつ、飛騨森林管理署(高山市:清水信之署長)が管理する穂高国有林内にあり、新穂高を出発し右又谷林道終点から槍ヶ岳に向かう登山道の始点、白出沢に仮設の橋を設置しました。
白出沢はその源流部が標高3,190mの奥穂高岳で、急峻な地形はひとたび雨が降ると一気に増水し、過去にも登山者の尊い命を奪っている危険な沢であることから、山小屋や登山者などの要望を踏まえ、関係機関と相談する中で橋を製作し現地に設置したもので、その後緊急救助で仮橋があって助かったなど、警察を始め山小屋関係や登山者など多くの方々にに喜んでいただいています。
しかし仮設の橋は冬期の雪崩などで壊れる恐れがあるため、夏山シーズン前に仮設して、秋には撤去する作業を毎年繰り返しており、今年も夏山シーズン前の7月にフォレスト・サポーターズ活動の一環として実施しました。
作業はバックホウを使用し日頃の土木技術を活かして進め、安全確保の手摺りも設置して終了。安全の確認したうえで早速登山者に利用頂きました。(写真)安全確保のため一人ずつ渡って頂いており、大人数のときは待って頂くことになりますが、登山者からは感謝の言葉も頂くことができました。
当支部会員は白出沢でも山を守るための治山工事を実施した経験から、普段はおだやかな顔の沢が、ひとたび雨が降ると恐ろしい沢になることも知っており、安全・安心に登山を楽しんで頂くため、今後もこの活動に取り組んでいく考えです。(写真は当日取り組んだ支部会員です)