□ 椎野潤ブログ(加藤研究会) 新たな思考とテクノロジーで林業の景色を変える!
アバウトな情報で実体を隠すことを良しとしてきた林業生産の現場の変革をすべく、長年培ったリモートセンシング技術による森林情報の高精度デジタルデータベース化に取り組んできました。平成29年から続く「スマート林業コンソーシアム」では、地元長野県の北信州森林組合と現場実装を進め、レーザ解析森林情報による木材生産計画、管理の有効性を確固たるものとして、名実共に日本のスマート林業普及を牽引してきました。
そして、次なる展開は林業と建築のDXです。WOODX研究会を発足し、国産材サプライチェーンの変革に向けて、森林と建築情報のトランスフォーメーションの実現を目指します。
加藤研(信州大学農学部森林計測・計画学研究室)は、9月14日(水)〜16日(金)に第3回次世代森林産業展が東京ビッグサイトで開催されるFORESTRISE2022(第3回次世代森林産業展)にします。取り組みや技術を紹介するので是非お越しください。
第3回次世代森林産業展 →http://www.forestrise.jp/2022/
来場登録 →https://www.expo-form.jp/united2022/usr_list.php?exh=6
出展社の一覧 →http://www.forestrise.jp/2022/visit/#exhibit_semispe
加藤研 →https://www.expo-form.jp/united2022/usr_detail.php?ucd=307
1.加藤研のみどころ
ICT・AI技術を活用したスマート精密林業が日本の林業を変える!
ア. 若者が活躍する林業に挑戦します 林業先進国と共同研究
イ. 35年間「質の高い1本1本の精密情報」を研究開発
知財10件と学術論文で証明されたスマート精密林業技術
ウ. 産学官連携と大学発ベンチャーで社会実装を進めます
エ. 国産材の有効利用と安定供給に異分野連携で挑戦します
林業と建築のDX →WOODX研究会、ドローン to ハウジング
オ. 学生を鍛えて、スマート林業の人材を育てます
椎野ブログ事務局の塩地さん(ウッドステーション)と文月さん(森林連結経営)には、エの林業と建築のDX、ウッドデザイン賞2022「ドローン to ハウジング」、オの学生を鍛えて人材育成でお世話になっています。熱い指導で原石が磨かれています。同じく事務局の堀澤さん(北信州森林組合)には、「ICT・AI技術を活用したスマート精密林業が日本の林業を変える!」で、スマート林業コンソーシアムの現場実装、学生たちの卒業研究で10年余りお世話になっています。社会性や林業現場の経験に欠ける学生たちに、卒論テーマの掘り起こしからフィールド提供、解決に向けた考え方など暖かくご指導いただき、多くの学生が育っています。
2.展示内容
展示は、フィランド北カルヤラ県と共同開発中のクラウドレーザ解析システムForpas(フィンランド語で森の人)のデモンストレーション、ウッドデザイン賞2022「ドローン to ハウジング」の動画などディスプレイ、パネル、ジオラマを展示します。隣接する加藤研究室と大学発ベンチャー精密林業計測のブース間の仕切りを取り払い、二小間通しで使用します。
3.出展に向けて抱負
第1回と第2回(2019)は地元長野市のビッグハットで8月1〜3日開催され、加藤研は出展とICTスマート林業報告会を堀澤さんらと主催しました。
次世代森林産業展2019 セミナー →http://www.forestrise.jp/2019/contents/seminar.php#2Y123-1
当時は本郷塾頭が林野庁長官として基調講演パネルディスカッションのパネリスト、酒井塾頭は榎本山長商店会長らと「日本の架線集材はどうあるべきか」のモデレーター、塩地WS社長と今山佐伯広域森林組合流通部長と対談「大型パネルによる森林と建築の一体化について」。失礼ながら当時は関心の外で、参加申込みはしていませんでした。今は輸入材のリスクが高まり、国産材の有効利用と安定供給がホットなだけに時流のテーマです。
今回の東京ビッグサイトの出店数は、前回の108社(屋内92社、屋外16社)から71社に減少しました。東京は便利で場所は良いのですが、出展料が高額になったことで自治体、大学、森林組合は予算の余裕と相当の覚悟(出展する説明理由)が必要です。次回からは公的機関や教育機関の割引制度や出展補助金が必要でしょう。
加藤は開催期間中の3日間、会場におりますので、みなさまとお会いするのを楽しみにしております。
☆まとめ 「塾頭の一言」 酒井秀夫
加藤正人先生は、早くから森林のリモートセンシング技術に取り組んでこられた、この分野のまさに草分け的存在の方です。林業に限らずICT・AI技術は日進月歩ですが、日本の森林にふさわしい森林情報の高精度デジタルデータベース化の先導者です。
森林資源の把握は、かつては製材屋の番頭さんの経験と独自のデータに基づいて、そこには駆け引きもあったりしましたが、これからは正確で透明な情報を誰でも得ることができるようになりました。この意義は大きく、森林の需給調整や森林経営計画に不可欠なものになっていくことでしょう。
百聞は一見にしかず、このチャンスに是非第3回次世代森林産業展に足を運びましょう。