「子どもたちが森の中で活動する機会
を作ることは、子どもたちが自発
的に行動を起こし、課題を解決
する力を育むことだと思う。」

フォレスト・サポーターズくりこま高原自然学校
佐々木 豊志さん

森林づくりの活動について

foresapo-fureru-interview_img3ブナの原生林が深く残る東北のほぼ中央にある栗駒山の山中で自然学校を経営しています。子どものキャンプや森のようちえんなど野外教育や冒険教育を専門として山や森や川や渓谷などは教育の環境として活用してきました。また農的な暮らしのを創造する中での地域の農業者・林業者と関わり荒廃した森林に入り込む機会も増えてきました。

これまでは森から多くのことを享受してきましたが、子ども達や多くの方々と森へ入ることやここで持続可能な暮らしを考えたりすることで、今度は私達が森に対して何ができるのかを考え始めました。

今では、環境にこだわる林業者と森林資源が循環するために木質ペレットの普及活動もはじまりました。脱化石燃料を訴え、木質ペレットを普及して持続可能なエネルギーの地産地消ができる森づくりもはじまりました。
〝森のようちえん〟という次代を担う子どもたちが森の中で活動する機会をつくることは、その子どもたちひとりひとりが自発的に行動を起こし、課題を解決する力を育むとだと考えています。

森づくりがなぜ必要なのか?、どうすることが未来の森をつくる行動なのか?・・・・子どもたちが考える力を森からもらって行動を起こすことができる人になってほしいと願っています。

活動を行うきっかけ

学生時代に野外教育・冒険教育を研究していました。卒業後企業の中で野外教育の事業化を担当していましたが、95年に脱サラをして私費を投じて〝くりこま高原自然学校〟を設立しました。これまでに子どものためにさまざまな冒険的な活動を提供してきました。その中で幼児期に十分な自然体験をしていない状況を感じ、2005年に自然体験を通じて子育てや幼児教育を考えるために〝森のようちえん全国交流フォーラム〟を全国の仲間に呼びかけてくりこま高原で開催しました。

今後の目標や展開

今後も幼児・青少年・成人と多世代にわたり、自然とのかかわりに関した活動や支援、時には啓発活動に取り組んで行きたいと感じています。森の中に身を置く活動を提供し森とのかかわりをしっかりと受け止める市民が広がることを願っています。

私が今考えている〝森〟は、子どもが成長する貴重な教育環境でもある〝森〟と暮らしを支える資源である〝森〟です。今後はこの2つの視点で森とかかわりを深めるプログラムの提供と森づくりの様々な活動をしたいと考えています。

フォレスト・サポーターズに参加する方々へ

自然環境と深い関係がある一次産業が健全でなければならないと思います。森林をたくさん抱える地方には環境にこだわる林業従事者もいます。

持続可能な豊かな暮らしを創造することは、私たち人間社会が自然と共生する道を選らばなければならいと思っています。競争原理が優先される世界経済に翻弄されることのない未来を見つめるサポーターが増え、地方の林業者を理解し、お互いに支え合える仲間になってくれることを期待しています。ともに日本の森を育てるために歩みましょう。

くりこま高原自然学校