活動の目的・理念とその概要
森林の利用を通じて、森林の価値を伝えていく。
わが国では、国土面積3,800万ヘクタールの約7割に相当する2,500万ヘクタールを森林が占めています。その中でも、森林全体の約3割を占める国有林の多くは、脊梁山脈や奥地水源地域に広く分布しており、山地災害を防いだり、水源を守る等の重要な役割を果たしています。また、原生的な天然林も多く、野生動植物の生息・生育地としても重要な役割を果たしています。
また、近年では、心身への癒しや安らぎの場を提供する森林のはたらきに対する期待が高まりつつあり、優れた景観や風景を楽しんだり、森林浴により心身の気分転換をしたりと、森林を訪れる方の割合が増加しています。 そこで、国有林では国民のニーズを踏まえ、森林レクリエーションのためにさまざまなフィールドを開放したり、イベント等の開催を通して、森林の価値、ひいては林業や木材産業の必要性を幅広く伝えています。
森林と人とのふれあいの場。「レクリエーションの森」
わが国では、特に高度経済成長期において、国民の森林レクリエーションに対するニーズが増大するとともに多様化しました。そこで、国有林では自然景観が優れ、保健・文化・教育的利用に適した森林、約1,100箇所を「レクリエーションの森」として選定しています。わが国の森林は南北に長い国土、変化に富んだ地理的条件等から、地域によってさまざまな姿を形成しています。そこで、これらの地域性を踏まえて、景勝地周辺等の自然景観に優れた森林、キャンプ、ハイキング、スキー等の野外レクリエーションに適した森林、自然観察に適した森林等、それぞれの特徴や利用の目的に応じて森林を分類し、整備が進められています。
活動のタイプ
森林に関するイベント「森林ふれあい推進事業」
森林とのふれあいを希望する皆さんを募集し、森林に対する理解を深めていただけるように全国の森林管理局、森林管理署等が森林浴、林業体験、セミナー等を開催しています。
親子や友人と訪問「レクリエーションの森」
森林とのふれあいを希望する皆さんを募集し、森林に対する理解を深めていただけるように全国の森林管理局、森林管理署等が森林浴、林業体験、セミナー等を開催しています。
学校等で国有林を活用「遊々の森」
学校やNPO等が森林管理署等と協定を締結することで、子どもたちの林業体験や野生動植物の観察、隠れ家づくり等の遊びを通じた人格形成や、幅広い知識の習得を行う場として利用できます。
「森の巨人たち百選」を探訪
巨木を中心とした豊かな生態系を健全な形で保護し、次世代への財産として残していくために国有林内で選定された代表的な巨樹・巨木を訪れてみませんか。
企業・団体等で参加「オフィシャルサポーター」
「レクリエーションの森」で、環境美化活動や森づくり活動、自然解説板等の整備を、国有林や地域の団体と連携して実施する企業・団体等のサポーターを募集しています。
サポート制度・情報
相談窓口「緑づくり支援窓口」
全国の森林管理局等に「緑づくり支援窓口」が設置されています。国有林についての質問から、森林レクリエーション等としての利用、指導者の派遣まで、気軽にお問い合わせください。
専門的な指導を実施「森林環境保全ふれあいセンター」
国有林で行うNPO等による自然再生活動や、教育関係者等が行う森林環境教育等に対して、専門的な技術指導等を行う拠点として、全国12箇所に整備しています。
フィールドの提供
学校向けの「遊々の森」、ボランティア団体向けの「ふれあいの森」、企業向けの「法人の森林」等の各種制度で、国有林をフィールドとして活用した森づくり等を支援しています。
国有林をフィールドとして活用
森林レクリエーション地域美化活動コンクール
森林レクリエーションの振興を図るために、地域で積極的に美化活動を行っている学校や地域グループ等を表彰するコンクールが、毎年1回開催されています。
森林レクリエーション地域美化活動コンクール
森林共生フォーラム
森と人との共生に関する活動を行う民間団体が参加する「森林共生フォーラム」が設置されており、総合的な情報の収集・提供、セミナー・研修会等の開催がなされています。
森林共生フォーラム