活動の目的・理念とその概要
「森林浴」から「森林セラピー」へ
森の中にいると、さわやかな気持ちになったり、心が落ち着いたりすることを、誰もが経験的に知っています。これまで経験的なものとして語られてきた「森林浴」の効果について、近年科学的な解明が進んでいます。森林では、都市に比べて”ストレスホルモン”が減少することや、森林保養地への2泊3日の滞在により、免疫力が向上し、その効果は30日後まで持続すること等が証明されています。欧米等の諸外国では、予防医療が定着し、自然保養地への滞在に対して健康保険が適用され、保養地に医師や自然療法を行う療法士がいる国々がいくつもあります。そこで、わが国においても生活習慣病やメンタルヘルス不全が社会問題化している中で、その流れを受け、豊富に存在する森林を含めた地域の豊かな自然を、ココロとカラダの健康づくりに役立てていこうとする「森林セラピー」の取組が全国に広がってきています。
森林セラピー効果サイト実験で得られた効果データ
ココロとカラダを癒す、さまざまな「森林セラピー」メニュー
「森林セラピー」は、森の持つリラックス効果が科学的に検証された、全国約40箇所の「森林セラピー基地」「セラピーロード」で体験することができます。森の中でのウォーキングやフィットネス等の「運動メニュー」、リラクセーションやストレスケアを目的にした呼吸法やアロマテラピー等の「癒しメニュー」を通じて、心身の健康づくちに役立てることができます。また、地元の旬の食材を活かした健康食による「栄養メニュー」と「運動メニュー」を組み合わせることで、生活習慣病の予防等に活かすこともできます。
ほかにも、企業や健康保険組合でも、生活習慣病予防やメンタルヘルスケアとして「森林セラピー」を取り入れたり、保健事業や福利厚生事業に位置付けたりすることで、社員によるセルフケアや快適な職場環境づくりを目指している事例も増えてきています。
活動のタイプ
家族や友人のリフレッシュとして参加
全国の「森林セラピー基地」「セラピーロード」では、ガイドが提供する地域の特色ある森林セラピープログラムを体験できます。
健康づくりとして参加
地域の医師や保健師、産業カウンセラーと相談できる場や、森林セラピーと人間ドックを組み合わせた「森林セラピードック」を提供している「森林セラピー基地」もあります。
企業として活用
企業や健康保険組合が、社員やその家族の宿泊費や体験料を補助する制度を導入したり、社員研修、経営会議等の場として「森林セラピー基地」を活用する企業もあります。
企業として協定締結して利用
山村の利用等について地域の自治体と包括協定を結ぶことで、社会貢献活動や社員の健康づくり等に山村を有効活用することができます。
企業・健康保険組合などのみなさまへ
サポート制度・情報
WEBサイト・書籍
「森林セラピー総合サイト」等のWEBサイトや、「森林セラピー・ガイドブック」等の書籍を通じて、「森林セラピー」の効果や魅力、そして森林セラピーを体験できる森の情報や、最新のイベント情報まで入手できます。
「森林セラピー基地」等の認定
リラックス効果が科学的に検証された森を「森林セラピー基地」「セラピーロード」として認定しています。認定された森では、地域の特色あるプログラムを体験することができます。
「森林セラピスト」等の認定
森林環境が持つ快適性効果を引き出すために、利用者へアドバイスを行う「森林セラピーガイド」と「森林セラピスト」。その認定のために、教材作成、講習会開催、検定試験の実施等がなされています。
森林セラピーガイド・セラピスト