岐阜県飛騨市を走るJR高山線は平成16年10月に発生した台風23号により甚大な被害を受け、飛騨市宮川町を走る区間が最後まで不通となり、平成19年9月8日、実に3年ぶりの開通を迎えました。また平成11年には飛騨市河合町を中心に局地的集中豪雨による被害が発生。二つの大きな災害を通じて「流木」が問題になり、下流住民である富山からは富山湾に流れ出した大量の流木に、上流に対する怒りの気持ちで飛騨を訪れ抗議しようとしましたが、山の惨状を目の当たりにして、これではいけないと、川下と川上の交流が「上下流連携」として始まり現在も続いています。
その飛騨市で「美しい森林づくり in 飛騨市」が来る10月3日(土)に開催されます。
当日は高山市国府町で自らの山林経営を通じて、広く森林所有者に山の手入れを呼びかけておられる木戸脇進氏が「私が進める森林づくり」として、またJR高山線の最後の復旧箇所となった宮川町打保で森林整備に取り組む井畑萬氏は「林家が望む行政支援」と題して講演があり、その後高性能林業機械を使用した森林整備の現場見学が予定されています。
岐阜県は来年6月に「全国豊かな海づくり大会」を開催します。それに先立ち今秋から川と海を往来する鮎など回遊魚をイメージし、県内の8流域で森と川と海をつなぐシンボルとして「回遊魚リレー」を実施します。まずは鮎などの降海に合わせて「下り」のリレーが10月から始まります。
大きな災害を教訓に、川をご縁とした上下流連携に取り組まれている飛騨市。川下の人たちのことを想いながら、そしてふるさとの山をみんなで元気にしようと、地域の行政と事業体、そして地域住民による「美しい森林づくり推進国民運動」が進められています。
集会の参加申込み・問い合わせは飛騨市農林課(TEL 0577−73−7466)または飛騨市森林組合(TEL 0577−65−2208)までお願いします。