「国際森林年」の今年、毎年都市部で開催されていた「森林と市民を結ぶ全国の集い」が、実行委員会及び(社)国土緑化推進機構の主催、林野庁や裏木曽古事の森育成協議会などの後援で、国際森林年特別協力事業として、岐阜県中津川市付知町で開催されました。
集いは4日(土)、5日(日)の両日にわたり開催され、初日はシンポジウムとして鼎談(ていだん)「流域連携による森林づくり」(写真)と分科会などが、二日目は「千年の森・裏木曽の森を歩こう」と題して森林見学会が開催され、初日の会場となった「アートピア付知」には地元や名古屋市などから約250名が集まりました。このアートピア付知には画壇の仙人とも称された熊谷守一画伯の記念館も併設されています。
開会に先立ち地元木遣保存会の皆さんにより伊勢神宮の遷宮にご神木を送り出すときの「木遣音頭」が披露されました。写真バックにあるように「大一」の幟を先頭に陸曳きされます。「大一」とは数の始め、物事の始め、神聖なものの意味です。
続いて主催者の三浦八郎実行委員長から「地域の貴重な財産である森林を永久に守るために地域が協働し取り組むことが大切」とあいさつがあり、梶谷辰哉国土緑化推進機構専務理事からは「国際森林年の今年、森を身近に感じる素晴らし場所で開催することができました」とのあいさつとともに、「フォレスト・サポーターズに皆さんぜひ登録を」とPRされました。(写真)
鼎談には元名古屋市長の松原武久さん、フリーアナウンサーで「国際森林年」国内委員の草野満代さん、それに飯尾歩駐日新聞論説委員の3人が登壇。(写真)草野さんは付知の隣福岡町の生まれ。高校3年生まで暮らし東京へ出た立場で「こうしてここへ帰ってくるとあのころ気づかなかったふるさとの価値を再発見できます」「こういう時代だからこそ」と、3月11日を境にした変化の中で「東京の人は電気や水が空気と同じようにあたりまえだったものから、地域とつながっていると気づいた。みんなで智恵を出し森の(山の)大切さを売り込むことが大切」と語っておられました。