中部森林管理局東濃森林管理署(鶴田 和男署長)が管理する裏木曽国有林には、自然豊かな渓谷美はもとより国民が自然とふれあう「度合キャンプ場」などがあり自然休養林に指定されています。
この自然休養林を更に魅力あるものにしようと「裏木曽古事の森育成協議会」(顧問 立松和平氏 会長 安江銕臣氏)と東濃森林管理署が連携し、9月4日(金)に会員23名が参加し同国有林で検討会が開催されました。検討会では休養林内にある「二代目大ヒノキ」への散策路の整備に向けた角材の運搬などにも取り組まれ、会員である(社)名古屋林業土木協会付知支部(三尾 秀和支部長)も”フォレスト・サポーターズ”として協力しました。
この「二代目大ヒノキ」というのは「今から約160年前、焼失した江戸城再建のために大量のヒノキを伐採したところ奇怪な出来事が続いたため、裏木曽一番の大ヒノキをご神木として山の神に祈願した」と伝えられており、昭和9年の室戸台風で折れたため二代目を長年かけて探し、昭和56年にようやく見つかったのが現在の大ヒノキとなっています。
二代目大ヒノキは、樹齢約1000年、胸高直径(胸の位置で測った木の直径)1m54cm、樹高は26mで、大ヒノキ周辺には歩道も整備されており、地域の子供たちのほか名古屋市などから多くの方が見学に訪れています。
散策路は約1時間で回ることができますが、厳しい自然環境の中にある歩道ですので痛みもみられるため、今回の検討会に併せ会員により補修用の資材が運び込まれたものです。
東濃森林管理署及び同協議会では、今回の検討会をふまえ、地域の貴重な森林を未来に継承し、木の文化を支える森づくりを目的とした「裏木曽古事の森」の育成や休養林のリフレッシュに取り組むこととしています。
岐阜県は平成22年6月13日・14日に海無し県では初めての「第30回全国豊かな海づくり大会」を開催、同年10月には名古屋市でCOP10が開催されるなど、森林や環境をめぐる大きなイベントのほか、名古屋城本丸御殿の復元や名古屋城の木造化の検討や中津川市での大きな合板工場建設計画など、森や木の話題に目が離せない東濃地方です。