(社)名古屋林業土木協会古川支部(柳 七郎支部長)は地域の貴重な自然財産として親しまれている天生県立自然公園(天生国有林)において、毎年取り組んでいる湿原の木道整備に飛騨森林管理署(高山市:原 修署長)と協働し取り組みました。
この天生湿原は飛騨市が取り組む「三湿原回廊」の一つで、高層湿原のほかカツラの大木やブナの原生林など豊かな自然が残っております。
湿原には木道が整備されていましたが、設置してから相当年経過し木道下に土がたまり湿原への流水のさまたげになったり、腐朽により傾いたりしていたため歩行者の安全面でも改良が求められていました。
このようなことから国有林での仕事も経験している同支部が、飛騨森林管理署と連携し”フォレスト・サポーターズ”活動の一つとして木道修繕に日頃の技術を生かし,人力による資材の運搬や、木道の付け替えなどに取り組みました。
当日は支部から12名が参加、飛騨森林管理署からも今井道博次長、塚腰進首席森林官に参加頂き、9月とはいえ暑い夏の天生湿原でしたが熱中症予防のためにシートで日影をつくるなどして作業に取り組みました。
天生の景色は東山魁夷画伯が奈良唐招寺の障壁画「山雲」の題材にしたことでも有名です。これから秋景色が深まる中、湿原散策やカツラ、ブナの巨木に囲まれた森林散策に多くの人たちが訪れます。修繕した木道は登山者の安全とともに、周辺の植物保全に役立ってくれると思い、支部では今後も”フォレスト・サポーターズ”活動により、地域の貴重な自然財産の保全などに取り組んでいきます。