当協会は平成40年10月に社団法人として設立して今年でちょうど50年の節目を迎え、例年以上に節目にふさわしいフォレスト・サポーターズ活動に取り組むことにしており、今般、中部森林管理局名古屋事務所(河野充 所長)が川下側での情報発信として取り組まれている「熱田白鳥の歴史館」周辺の環境整備として、同館を案内する看板の設置及び隣接する森林の整備に取り組むことにし、まず森林の整備に愛知支部(安藤 和央 支部長)が名古屋事務所と協働して取り組みました。
この森林は名古屋事務所の前身でもある名古屋営林局(支局)が平成4年に発刊した「一世紀の年輪」によると、昭和48年(1973年)に「光星稲荷社周辺で営林局主催の”郷土の森づくり”植樹祭が行われ、クス、カシなど照葉樹苗木の植え付けを行う」とあり、その後稲荷社は政教分離の考えの下、御身体を授かった元宮の京都伏見稲荷大社にお返しされ森だけが地域の緑の一角を担っていました。
このような歴史のある森もクスノキが大きくなり林内は昼でも暗い感じで、「熱田白鳥の歴史館」を訪れる方々から「もう少し見通しが出来るようにしては」といった要望が出されていることを名古屋事務所を訪れた安藤支部長が知り、愛知支部でクスノキの剪定などに日頃の技術力を活かし取り組むことになったものです。
当日は、高所作業車、クレーン付きトラック、ダンプカー2台とチェンソーなど器具を準備し、千葉求副所長の説明を聞く中作業に入りました。
高所作業車はビルの7階まで届く車種で27mのアームをフルに活用し太い枝などを伐りましたが、上下の作業でもあり安全にはより気をつけて取り組みました。
切り落とした枝の量も多く、短く切断しクレーンを使いながらダンプに乗せ、燃料として活用するほか、一部は丸太の椅子として、また林内に残した枝は8月に予定されている森林教室を今回整備した林の中で実施し、丸太切りなどに活用される予定です。
作業が済んだ林は林内が明るくなり見通しもよくなり、クスノキの匂いとともに、さわやかな感じになり、最後に挨拶を頂いた河野充所長からも「林業土木の技術を生かした皆さんの協力で、期待以上の明るい森林になりました」と感謝の言葉を頂くことが出来ました。
翌日には近くを通る方からは「明るくなりましたね」といった声が聞かれ、林内には小鳥の姿が見られ、さえずりが聞かれるようになるなど、さっそく効果が出てきています。
同館では現在木彫展を開催中。詳しくは下欄のURLかららご覧下さい。協会ではこのあと付知支部を中心に製作を進めている看板を、フォレスト・サポーターズ活動として設置することにしています。